これは41歳で帝王切開をした時の話です。私は元々、経膣分娩の予定でしたが、急遽帝王切開することになりました。他の医療機関については分かりませんが、私が出産したクリニックでは、産後の入院日数は経膣分娩が5日間、帝王切開が7日間でした。この記事では、分娩後の入院期間中の流れを記録に残しておきたいと思います。痛みの変化や、動けるようになるまでの経過も、正直に書いています。今回の出産までの経緯は、こちらの記録にまとめています。▶︎41歳・初産|帝王切開で出産した全記録【体験談まとめ】
分娩当日
手術が終わってからも、この日は怒涛の一夜でした。
術後すぐ〜深夜まで
手術は18時から始まり、19時前には終了。私はストレッチャーで入院部屋まで運ばれ、ベッドに移されました。まだ麻酔で下半身が動かせないため、血栓が詰まらないよう、下半身の血流を促すためのマシンを両脚に着用されました。痩身エステであるような、ブルブルするやつです。抗生物質の入った点滴、腹帯の装着も。腹帯は、傷口を保護するためのものとして。そして尿管も装着され、排尿はそこに。「尿管て痛そう…」と怖かったのですが、実際はニュルッという感覚がしただけで、全く痛くありませんでした。装着中は尿意も感じないんですね。その間、一定時間おきに看護師さんたちが入れ替わり立ち替わり様子を見に来てくれ、点滴の進み具合や産褥シート交換をしてくれました。子宮の様子も確認してくれます。お腹の上から軽く押してみてくれるのですが、これが痛くて…。でも「順調ですね」「良い後陣痛が来てますね」などと言ってもらえたのは嬉しかったです。41歳での出産ということで、こうして順調というのはありがたいし、誇らしい気持ちでした。22時くらい(術後からおよそ3時間)になると、少しずつ脚の感覚が戻ってきたのと同時に、痛みを感じるようになってきました。日付が過ぎる頃(24時前後)には痛みが本格化。子宮収縮(後陣痛)の痛みと傷口の痛みで、ダブルパンチ。時間が経つにつれ激痛は増し、それに加えて心臓あたりまでもが、ズキンズキンと刺すような鋭い痛みも出てきました。息をするたびに痛い…!「痛い、熱い…!」この状況を彼に共有しておきたく、深夜にLINE。女の通る道を知ってほしくて、激痛に顔をしかめながら送りました。さすがに痛みに耐え難くなり、痛み止めを処方してもらいました。看護師さんいわく、これは横隔膜の痛みとのことでした。帝王切開の際には腹部を強く押されるため、横隔膜まで影響が出ることもあるみたいです。もちろん麻酔が効いていたので、強く押されていたなんて全く分かりませんでしたが。補足になりますが、腸の動きについても記しておきます。私は分娩当日の24時前には術後初のオナラが出ました。翌日には排便もあり、看護師さんからは「腸の戻りもとても順調ですよ」と言ってもらえました。また誇らしい気持ちになりました。
入院1日目
術後初めての朝。痛みとの戦いが本格的に始まりました。
体の痛み
気がついたら、朝の7時。痛みもマシになっている!たぶん、朝5時くらいには眠れていたんだと思います。でも、少しでも動こうとすると傷口がピキーン。痛すぎてまだまだ体勢を変えられません。しかも、体の重みでベッドの腰の部分が硬くなってしまい、ますますしんどい。看護師さんが悪露の交換や注射、点滴の様子の確認などで頻繁に様子を見に来てくれるので、寝返りが打てなくて辛いことを伝えると、背中にクッションを挟んで少し体を斜めにしてくれました。それでもほとんど仰向けなのは変わらずだったので辛かったです。でも、手術中に私が感じた不快感と比べたらマシでした。
自立の開始
驚くことに、もう自立の練習が始まりました。ベッドから起き上がるだけでも一苦労。看護師さんに介助してもらいながら、時間をかけてなんとか自立しました。ちょっとでも腹部に力が入るだけで激痛が続きます。下手に動いたら傷口が開いてしまうのでは、と心配しましたが、しっかり縫ってくれているので、それはないと言われて安心しました。トイレがあるお部屋だったし、なんとか介助なしでトイレを済ましに行くこともできました。看護師さんも「大丈夫そうだね」と言ってくれたので、痛くても安心して動くことができました。自立歩行可能になったことを彼に伝えたら、「もう歩けるの!?すごいね!」と驚き褒めてくれました。
赤ちゃんとの面会
お昼には、赤ちゃんとの面会がありました。看護師さんだったのか助産師さんだったのか(結局、退院するまで見分けがつきませんでしたが)、赤ちゃんを連れてきてくれて、10分ほど2人きりの時間を作ってくれました。綺麗に洗われて、お洋服も着せてもらっていた赤ちゃん。とても小さくて、本当に可愛かったです。「この子がお腹の中にいたのか」「信じられない、不思議」「私とは別の人間なんだもんな」「ちゃんと私に懐いてくれるかな」そんなことが次々と頭に浮かびました。でも、その時に思ったのは、今はただこの子を抱きしめてあげることに集中しよう、ということ。すやすや眠る我が子を抱いて過ごしたその時間は、とても穏やかで、静かなひとときでした。
悪露の変化
ちなみにここで、悪露についても触れておきます。この日の13時頃には、悪露の出血がほぼなくなりました。「ナプキンほとんど汚れてないじゃん!」「こんなに早く止まるんだ!?」しかし、これは一時的なものでした。その後は量が少し増えたり減ったりを繰り返すことになります。結果的に、私の場合は悪露が終わるまで1ヶ月以上かかりました。少しずつ少しずつ、体は元に戻っていくのですね。自立してトイレに行けるようになってからは、産褥ショーツよりも普通の生理用ショーツ(1枚でピッタリフィットするタイプ)の方が使いやすかったです。ナプキン交換で産褥ショーツを剥がす時に、気をつけていないとトイレの中にベローンと入ってしまうので面倒で。後から思えば、産褥ショーツは1〜2枚で十分で、生理用ショーツが2枚あればよかったなと思います。
トイレと排尿
「トイレは積極的に行ってください」と言われたので、1〜2時間に1回は行くようにしていました。普段から意識していることなので、たやすいご用。これから毎日、1日のトイレ回数を看護師さんに伝えることになるのですが、たくさんトイレへ行けていることに感心してもらえました。どうやら多くの方は、立ち上がるのが痛くて辛いからと、トイレへ積極的に行かないみたいなんです。自分の体のことを考えたら、痛くても積極的に動いた方がいいはずなのに、痛みへの恐怖がそれを上回ってしまう人も多いんだなと、少し驚きました。
この日の気持ち
排尿も積極的にして、自分が取り組めることは全部する。「40代だから治りが遅いなんてことはないと証明してみせる!」というのも、モチベーションの一つだったような気がします。胸から上は普通に動かせるので、スマホゲームをしたり、気になることを調べたりしていました。美容師さんのシャンプーサービスもあり、ありがたかったです。
入院2日目
少しずつ動ける範囲が広がってきた一方で、痛みはまだまだ続いていました。
朝の体の状態・痛み
相変わらず、腹部の筋肉が少しでも動くと激痛。ベッドの上で上体を起こすまでに、15分はかかりました。
動ける範囲の変化
まだ点滴は外れませんが、この日からは院内を自由に歩くことが可能に。ただし、負担がかかるので30分以内が目安。傷口が痛むので、歩行速度は超ゆっくり。1階下の階へ行き、ベビー室を見てきました。何人もの赤ちゃんの中から我が子を見つけ、すやすやと寝ている姿に癒されました。この日もシャンプーサービスがあり、ありがたかったです。
処置・医療的な出来事
抗生物質の点滴は継続。血液検査あり。注射は退院まで朝晩毎日続きます。痛みはまだまだおさまらず、ロキソニン(3錠)、ロキソニン湿布(1枚)を処方してもらいました。食事は今日から普通食。どれも美味しくいただきました。
毎食栄養バランスが考えられていたり、細部にもちょっとした工夫を感じたりと、さすがだなと思いました。レシピによっては、今後の料理の参考にもなりました。
悪露・傷口・体の変化
昨日はほぼピッタリ止まっていた悪露は、また少しナプキンにつくように。傷口は相変わらず痛い。
トイレ・排泄の様子
早朝と午後に下痢がありましたが、それ以外は特にトラブルなし。
赤ちゃんとの関わり
赤ちゃんと、自室で2回目の面会。看護師さんが「ミルクを飲むのを最初は嫌がっていたんですけど、上手に飲めるようになりましたよ」と言ってくれました。眠っている我が子を抱き上げじっと見つめながら、正直どこかまだ他人のような、少し複雑な気分もありました。でも、可愛くてずっと見ていられました。面会時間のおよそ30分間、ほぼ寝ていた我が子に、私はたくさん話しかけました。どうか幸せな人生を歩んでほしい。
その日を振り返って
この日は彼のご両親の面会があったり、院内を歩いてみたり、シャンプーサービスを受けに行ったりと、結構動きました。体は相変わらず痛く、もうこれがピークでありますようにと、明日から痛みがマシになることを祈っていました。
入院3日目
この日から、回復の手応えを感じ始めました。
朝の体の状態・痛み
0時30分頃に寝て、なんと6時30分まで一度も目が覚めませんでした。久々にまとまって寝ることができて、嬉しかったです。傷口の痛みにも変化が。ピキンとした突っ張るような痛みではなく、筋肉痛系の痛みに変化していたのです。これでずいぶんラクになりました。あとは、胸も張ってきました。
動ける範囲・生活の変化
確かこの日から、母乳の出方を確認してもらったり、授乳のやり方、粉ミルクの作り方などの指導も始まりました。1階下にあるラウンジでは、コーヒーサービスもあったので、早速飲みに行きました。ノンカフェインでのドリップもできたので安心。カフェイン入りでも1日1杯だったら問題ないみたいなので、飲みました。母乳が順調だったというのもあって、特に神経質にならなかったからかもしれません。退院までに書くアンケートがあり、感想文用のものも用意されていました。強制ではありませんでしたが、クリニックの方々への感謝の気持ちはできれば言葉にして伝えたい。だから必ず仕上げて退院したい。しかし何から書いていいのかわからず、まとまった時間が取れないまま、時間だけが過ぎていきました。産後の入院は、忙しいのです。
処置・医療的な出来事
点滴はもう外れました。しかし退院まで、朝晩と決まった時間に腹部への注射があります。看護師さんによっては全く痛くなかったり、痛かったりと差がありました。
悪露・傷口・体の変化
悪露はやはりまだまだ続きそう。少し多くなったりもしました。こうして、なんだかんだ1ヶ月くらいはダラダラ続くんだろうなと実感しました。
母子同室開始
今日から赤ちゃんと過ごすことに。授乳も、早速実践に入ります。赤ちゃんは、ピンクのタオルに包まれて、すやすやと寝ていました。この日、赤ちゃんの笑顔を10回ほど見ました。新生児微笑という、意図的な笑いではないみたいですが、私が話しかけたタイミングと重なることが多かったので、無意識でも本能が「嬉しいこと」と認識して笑うのではないかなと、自分なりに解釈しています。
その日を振り返って
目の前にいる赤ちゃんは、小さくて小さくて。とっても可愛くて、たくさん抱っこしながら話しかけて過ごしていました。数時間ごとに、おむつ替え→母乳を片方5分ずつ→粉ミルク、というセットで習いました。粉ミルクの作り方や管理の仕方は、看護師さんに習った通りに慎重に行いました。母乳もしっかり飲んでくれ、母になった実感が湧きました。
入院4日目
体の変化が一気にやってきた日でもありました。
体の状態
お昼頃から、脚のむくみが出現。なんとなく脚がだるかったのは、そのせいだったようです。夜に、ふと気がつくと、足首のくびれはなくなり、まるでゾウさんのように。妊娠中から今にかけて、初めてこんなにはっきりとしたむくみを感じました。そして、尿の量が一気に増えたのもこの日です。
動ける範囲・生活の変化
院内移動は積極的に行えるように。でも引き続き、極力安静。産後初のシャワーもしました(本当は昨日から可能でした)。極力腹部に負担がかからないように、何をするにも動作はゆっくり。この日もシャンプーサービスのお誘いが来ましたが、シャワーを浴びた後だったので残念ながらお断りしました。
悪露に関して
この日あたりから、入院セットでもらっていた産褥シートを使い切りました。以降は、持参していた生理用ナプキンで対応。悪露はこまめに交換した方が良いと聞いていたので、ナプキンの消費はかなり早かったです。
赤ちゃんとの生活・関わり
おむつ交換や授乳は3時間前後で行っていました。授乳だけではなく、ゲップ、寝かしつけ、哺乳瓶洗いまでがセットになってくるので、私の場合は1セットで1時間前後。可愛いけれど、夜中の授乳は眠たい中で体を起こさなければならず、正直しんどさもありました。
その日を振り返って
クリニックでの入院生活は、非常に快適でした。自分は身の回りの整理整頓や赤ちゃんのお世話だけをしていればいいし、毎日の行き渡った清掃、快適なシャワールーム、優しいスタッフさんたち。まるでホテル住まいをしているかのようでした。退院まであと数日というのは、寂しい気持ちも湧いてきました。
入院5日目
退院が近づいてきた実感とともに、この日は小さなトラブルもありました。
朝の体の状態
脚のむくみがマシに。こんなに早く引いていくものなのかと驚きました。悪露は相変わらずダラダラ。生理のように日に日に減っていくということがありません。
医療
・尿検査
・体重測定
・採血
・退院診察
・沐浴指導(実践)
ちょっとしたトラブル
この日の深夜(日付は翌日)、私は赤ちゃんの対応で困り、泣いてしまいました。授乳を求めているであろう泣いている赤ちゃんに、「前回の授乳から2時間くらいしか経っていないからまだダメ…!」と、ただただ赤ちゃんを見守っていたのです。どんどん泣き声がひどくなっていく様子が可哀想。授乳してあげたいけどダメ…!どうしたらいいのか分からず、私は泣いてしまいました。その時たまたま巡回中の看護師さんが来て、大泣きしている赤ちゃんの隣で泣いている私を見て、「お母さん、疲れてるんじゃないかな」と、今夜はナースステーションで赤ちゃんを預かってくれることになりました。実はこうなる前に、何度か頻繁に授乳していることを看護師さんに注意されていたのです。そのため、またすぐに授乳したら怒られると思って、そちらを優先してしまいました。少し厳し目な印象の看護師さんでしたが、大泣きしている私を見て「2時間経ってるから授乳してもいいよ」と優しく言ってくれたのです。おかげさまで、4時間ですが、久々にまとまって眠ることができました。やはり、私は疲れていたようでした。
退院が近づいて
例のアンケートをようやく完成。ずっと「早くやらなきゃ」と思っていたことがなくなったので、ラクになりました。
その日を振り返って
今は何かあればすぐに看護師さんに対応してもらえるけれど、退院したらそれがなくなる。赤ちゃんの体調だっていつ何があるかわからない。私は赤ちゃんに無事に対応できるのだろうか。でも多くの人が子供を育て上げているではないか。私もきっと、大丈夫。そんなふうに思っていました。
入院6日目
いよいよ退院前日。体の回復も着実に進んでいました。
朝の体の状態
さらに、脚のむくみが軽くなりました。体重は、たった1日で1キロも減少。3食しっかり食べて、ほとんど部屋で過ごしているのに、すごい。それだけ余計なものが体から出ていっているのですね。
医療・処置
朝の注射で、医療的なものは終了。退院指導も受けたり、退院手続きを済ませました。毎日授乳の様子をチェックしてくれますが、搾乳の量を見て「たくさん出るね」と褒めてくれました。赤ちゃんも空気をあまり飲み込まず上手に飲めていますよ、とも言ってくれました。
赤ちゃんとの生活
赤ちゃんが、寝返りを打ちそうな姿勢で寝るように。今しかない我が子の姿を、スマホで写真もたくさん撮っていました。
退院前日の気持ち
明日でこの環境が終わることは本当に寂しく、あと1週間延長したいくらい。このことを看護師さんに伝えたら、「そういう方多いんですよ」と。
常に清掃は行き届いているし、食事も美味しいし、スタッフさんも丁寧で優しい。とっても快適なんです。お話ししたスタッフさんの中にも、ここのクリニックで出産したという方が何人もいらっしゃいました。安心してお産ができる、その後の環境も安心して過ごせる。改めて、このクリニックを選べてよかったなと思いました。
その日を振り返って
明日のお昼前には彼が迎えにきてくれる。でも、まだきてほしくない。まだこの生活を続けていたい。でも、そんなわけにはいかない。それに、彼は彼で赤ちゃんとの生活を楽しみにしているし、両親も孫との対面を楽しみにしている。必ずこの日は来るのだから、しっかり前を向いていくしかない。
入院7日目(退院当日)
7日間の入院生活が、ついに終わりを迎えました。
朝の様子と退院準備
荷物は普段からまとめてあったので、そんなにやることはありませんでした。いつも気持ちよく使えるシャワー室も大変気に入り、退院前にもう一度利用させてもらいました。時間になり部屋を出る時は、新たな光の中に向かって歩いていく、そんな気持ちでした。
彼との合流と退院
11時30分ごろに来てと彼に伝えていて、時間になって彼から連絡が来たので、私は荷物を持って部屋を後にし、ナースステーションのある2階へ向かいました。少しドキドキしたような、嬉しそうにしている彼と、ご対面。スタッフさんたちと言葉を交わし、赤ちゃんを二人で受け取りクリニックを出ました。
その日を振り返って
これまで二人だった生活に、これからは何をするにもこの子がついてきます。それは、私の求めていた幸せでもあり、覚悟でもありました。
そして私たちは市役所にて出生届を提出し(睡魔がすごかった…)、さらに車で30分ほどのところにある私の実家に向かいました。
その後の里帰りについては、こちらにまとめています。
▶︎里帰り2週間は短い?実際に過ごして感じたこと【体験談】
※この記事は、私個人の体験と調べた内容をまとめたものです。体調や症状について心配なことがある場合は、必ずかかりつけの医師や助産師に相談してください。