妊娠中、運動しないとどうなる?ほとんどしなかった私の答え合わせ

ソファでクッションを抱えてゆったりくつろぐ妊婦さんのイラスト

妊娠中のことを振り返って書いています。

「妊娠中は適度な運動をしましょう」——ネットでもSNSでもよく見かけるし、分かってる。分かってるのに、できていない……大丈夫かな?
同じ不安を抱えている方へ。答えを先に言ってしまうと、私は妊娠期間を通して、運動のための運動は、ほとんどしないまま出産までいきました。それでも母子ともに元気です(体質や経過は人それぞれなので、あくまで一例として読んでくださいね)。

運動のための運動YouTubeのマタニティビクス・ヨガを、2週間分ほど
日常の活動買い出し散歩(晴れた日に2日に1回くらい、1回30分ほど。気力がない日は近所を10分未満)と家事
体重約13.6kg増(「体重増加注意」のハンコ2回)
出産38週で破水後、逆子に戻っていることがわかり、緊急帝王切開
産後母子ともに元気。回復も順調

「運動しなきゃ」と思っては自分を責めて疲れてしまう方の、肩の力がふっと抜けるきっかけになれば嬉しいです。



私が妊娠中にやっていた「運動」、ぜんぶでこれだけ

私の妊娠中の運動は、この3つだけです。

①家事を「運動」と思うことにしていた

わざわざ「運動」をするのは面倒すぎる。それなら、と、つわりが落ち着いてからは、家事を運動の一部と思って取り組んでいました。
洗濯物を干すとき。しゃがんで立ち上がるとき、脚を意識してみる。

正直、「夫は私が妊娠中とわかっているのに、なんで私の家事はこれまで通りなんだろう」と思う期間もありました。本音を言えば、家事はもう少し代わってほしかったです。たとえば、夫のお弁当。私が合わせて早起きして作るのが当たり前、ではなく、「自分でやるから、ゆっくり寝てていいよ」と、夫のほうから言ってほしかった。

でも、「待てよ、これ運動になるじゃん」と前向きに捉えることにしたんです。同じ動きでも、気の持ちようで、損した気分がちょっと減るから不思議です。

②買い出し散歩——晴れた日に、10〜30分だけ

散歩にも、何度か出かけてみました。でも、散歩だけのために出るのは面倒で、つい後回し。気がつけば16時なんてすぐにきてしまって、「もうこんな時間だし、今日はやめておこう……」の繰り返しでした。

そこで、買い物ついで。「ついで」と思えば、面倒ながらも外へ行く理由ができるので、豆腐や納豆のような、毎日何かしら足りなくなるものを買いに行っていました。夫は「仕事帰りに買ってくるよ」と言ってくれていたけれど、体を無理なく動かすために、あえて自分で近所へ買い物に行っていました。
ちょうど良いことに片道5〜10分圏内にお店があって、行くのは晴れた日に、2日に1回くらいのペース(続けて行く日もありました)。行った日は、買い物中の歩きも含めると、合計30分ほどでした。

とはいえ、買い物に行く気力すら湧かない日もありました。そんな日は、近所をぐるっと一周するだけで、10分もかからずに終わらせたことも何度か。毎回きっちり30分、なんてことはまったくありません。

ちなみに産後、同じアパートに住む、同じくらいの月齢の赤ちゃんのママさんも、「散歩だけって面倒で、買い物とかじゃないと外に行けなくて」と言っていました。みんな同じなのかもなぁ、と強く記憶に残っています。

振り返ってみて思うのは、散歩は、自分ひとりで「行こう」と決めると腰が重いけれど、誰かに誘われたら、ぐっとハードルが下がるということ。妊娠期を一緒に向き合ってくれている気がして、きっと嬉しいはずです。もしパートナーの方が読んでいたら、「運動しなよ」より、「一緒に散歩に行こうか」の一言を。

③マタニティビクス・ヨガ——YouTube動画を、超短期間だけ

そして唯一、「運動らしい運動」をしたのがこれ。妊娠中期の後半あたり、「安定期に入ったから運動しよう」というよりは、体のほうが「そろそろ、軽くなら動いてもいいよ」と言ってくれているような感覚が出てきて。マタニティビクスやマタニティヨガを、少しだけやっていました。
……といっても、やったのは期間にして2週間分あったかどうか。体を動かすのが、とにかく面倒だったんです。

やっていたのは、YouTubeで「妊娠中 運動」と検索して、クリックしたくなった動画。特によくリピートしていたのは、この2本。同じ投稿者さんの、似たような関連動画もいくつかやっていました。

・【マタニティヨガ8分】体が硬い人も初心者もOK!! 癒しの音楽とともに全身をほぐすヨガ【体重管理】(Marina Takewakiさん)
 → 8分で終わる、簡単なヨガ
・マタニティビクス【妊婦さんの為のエクササイズ/自宅で手軽に運動不足を解消しよう】(カーディオ ワークアウトさん)
 → 10分で終わる、音楽に合わせて動くマタニティビクス
※体調に合わせて、無理のない範囲で。気になることがあれば、かかりつけの先生に相談してくださいね。
タイトルに「10分」「30分」などと時間が書いてある動画は、好みの長さで選べてありがたかったです。探すときは、「マタニティビクス 10分」「マタニティヨガ 初心者」のように、時間やレベルも入れて検索すると、見つけやすいと思います。

運動不足に罪悪感はあった、けど——

赤ちゃんへの血流のため、出産にそなえた体力づくりのため——「妊娠中は適度な運動を」という話は、あちこちで見聞きしますよね(運動のメリットは、後半でまとめますね)。
わかっていても、なかなかそんな気になれない。そして、罪悪感だけが湧いてくる。
しかもその罪悪感は、「体に悪いかも」だけでは終わらないんですよね。「運動する気になれない私は、赤ちゃんのことを大事に思えていない、ダメな母親なのでは」——そんなふうに、母親としての自分の気持ちまで疑ってしまう。
私も、まさにそうでした。

あと、大きかったのが将来の自分の体のことです。このまま筋力が落ちて、脚力も弱くなって、人より早く「歩くのが困難」になったりしないかな——60歳以降の自分の体が、気がかりでした(産後の今思えば、飛躍しすぎでしたが・・・笑)。

それでも、運動はしませんでした。というか、できませんでした。気力が湧かないものは、湧かないんです。
それはきっと、体からの正直な声。「運動しなきゃ」がストレスになるくらいなら、その声を受け止めて、ストレスになることはしなくていい——そう考えました。

健診でも、先生から運動について何か言われたことはありません。こちらから聞けば「まぁ、無理のない程度に」という温度感で、言われたといえば、体重増加注意のハンコくらいです。夫も、良くも悪くも、口出しはしてきませんでした。重いものはもともと持ってくれていましたが、お腹が大きくなるのに比例するかのように、その配慮は強まっていきました。



運動不足でも大丈夫?出産と産後の答え合わせ

結果から言うと、出産は、38週で破水したあとに逆子に戻っていることがわかり、緊急帝王切開になりましたが、母子ともに元気。産後の回復も順調でした。ただ、帝王切開だったので、運動しなかったことが陣痛やお産の進み方にどう関係したかは、私の体験からはわかりません。(破水から手術までの流れは、41歳・初産|帝王切開で出産した全記録にまとめています)

体重管理の答え合わせ(母子手帳とBMI)

気になる体重はというと——妊娠前は49kg前後。出産直前の健診では62.6kgだったので、増加は約13.6kgでした。

母子手帳の妊娠中の経過ページ。体重の推移と「体重増加注意」のハンコが2回押されている
↑母子手帳の記録。「体重増加注意」のハンコが、2回押されています。
※欄の「妊娠前の体重52.4kg」(黄色枠のところ)は手帳上の記載(13週の終わりで初クリニックでした)で、実際の妊娠前は49kg前後でした。

ちなみに、妊娠中の体重増加の目安は、妊娠前の体型(BMI)によって違います。

妊娠前の体型BMI体重増加の目安
低体重18.5未満12〜15kg
普通体重(私はここ)18.5〜25.0未満10〜13kg
肥満1度25.0〜30.0未満7〜10kg
肥満2度以上30.0以上個別対応(上限5kgまでが目安)

出典:厚生労働省「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」

私は160cm・49kgでBMIは19くらいの普通体重なので、目安は10〜13kg。約13.6kg増は、目安の上限を少し超えるくらいでした。
「体重計がないと、管理できなくない?」と思った方は、妊娠中の体重管理、体重計なしで乗り切った話へ。体重計を持たずに妊娠期間を過ごした記録を書いています。

産後の体型はこう戻った

・お腹以外は、見た目の変化はあまりなかった
・伸びてたるんでいたお腹は、産後8〜9ヶ月ごろからスッキリ
・太ももの付け根は、しばらく一回り大きいままだったけれど、産後1年で妊娠前くらいまで戻った

産後の運動事情

産後も、運動のための運動は特にしていません。産後9ヶ月のころに「毎日ストレッチ10分」を始めてみたものの、3週間ほどでやめてしまいました(汗)
それ以前までは、股関節の不安定さや帝王切開の傷口の違和感もあって、本能的に運動を避けていました。産後10ヶ月くらいからは、傷口や股関節の違和感もなくなり、早歩きも怖くなくなりました。妊娠前の体の感覚に、戻ってきた感じです。
今は、晴れた日はベビーカーでお散歩、と決めていて、30分〜1時間ほど歩いています。体力も気力も戻ってきたからか、妊娠中よりずっと、フットワークが軽くなった気がします。

体は、休みたいときに休ませていい。私の場合は、それで大丈夫でした。産後の運動をいつから始めるかは、体の回復しだい。始めたくなったら、健診のときに先生に確認してみてくださいね。

運動が推奨されているのは本当。でも——

誤解のないように書いておくと、妊娠中の適度な運動がすすめられているのは事実です。

妊娠中・産後の運動の良い点(WHO・世界保健機関より)
・妊娠高血圧症候群や、妊娠糖尿病のリスクが下がる
・体重の増えすぎを防ぐ
・お産の合併症や、赤ちゃんの合併症のリスクが下がる
・産後うつのリスクが下がる
出典:WHO「Physical activity」

できる方は、かかりつけの先生に相談のうえ、ぜひ。

ただ、それができない時期・できない体調だってある。
大事なのは、「運動できない自分はダメな妊婦だ」と責めないことだと思うんです。
つわりや体調不良で動けない人。私みたいに、気力がどうしても湧かない人。そんな私でも、買い出し散歩と家事だけで、無事に出産までたどり着けました——そういう一例が、ここにあります。

【ちなみに】妊娠を確認してからは、「心を守るため」に動かないと決めていた

実は、クリニックで妊娠を確認するまでは、あえて普通に過ごしていました。私は過去に、2度の流産を経験しています。だからこそ、まだはっきりしないうちから「妊娠している」と意識して行動を制限すると、もしそうでなかったとき、うまくいかなかったときのショックが大きくなる——それが、過去の経験からわかっていたんです。
妊娠の可能性を感じていたごく初期には、雪山に登ろうとしたことも。積雪がひどくて道がわからず、結局登りませんでしたが、足跡ひとつない雪の中を歩いたのは事実です(今思えば、なかなかのことをしていました…)。
そのあとは、つわりで動きたくても動けない日々。クリニックへ行ったのは、つわりが明けてきた14週の頃でした。(「どうして14週まで行かなかったの?」と思った方は、妊娠14週まで病院に行かなかった理由。3回目の妊娠、ようやくクリニックの扉を開けた日へ。2度の流産を経て、3回目の妊娠で病院へ行くまでの気持ちを書いています)

そして、妊娠を確認してから安定期までは、一転して、極力動かず、休むことを優先しました。

運動が流産につながる、という話ではありません(そこは自分でも分かっていました)。怖かったのは、もしまた流産になってしまったとき——「あのとき、無理がかかったのかな」と理由を探して、自分を責めてしまうことでした。
赤ちゃんを大事に思ってあげられなかったんじゃないか。守ってあげられなかった。可哀想なことをしてしまった——そんな罪悪感と、次の妊娠までのことを考えたら、今度こそ心が折れてしまうかもしれない。
だから、後悔の種を最初から作らない。
確認前の「意識しすぎない」も、確認後の「動かない」も、正反対に見えますが、どちらも私にとっては心を守るための選択でした。

ちなみにこの記事では、わかりやすさのために「安定期」という言葉を使っていますが、私自身は「安定期に入ったから、もう大丈夫」とは捉えていませんでした。妊娠中は、いつ何が起こるかわからない——そう思って過ごしていました。




まとめ|運動できなくても、責めなくていい

妊娠中の運動、私の記録をまとめると:
・家事を「運動」と思うことにしていた
・運動らしい運動は、YouTubeのマタニティヨガ・ビクスを2週間分だけ
・あとは、晴れた日の買い出し散歩(2日に1回くらい、10〜30分)
・妊娠を確認してから安定期までは、心を守るために「動かない」選択
・体重は約13.6kg増(「体重増加注意」のハンコも2回)
・それでも母子ともに元気に出産、産後はお腹も8〜9ヶ月、太ももも1年でスッキリ

振り返った今でも、私はあれで良かったと思っています。「運動しなきゃ」と、強迫観念に追われる必要はなかった。むしろ、あれよりゆるくても良かったんじゃないか、とさえ思うくらいです。

運動できる人は、した方がいい。でも、できないからといって、責めなくていい。
「今日も運動できなかった……」と落ち込んでいる妊婦さんの、肩の力が少しでも抜けますように。

※この記事は私個人の体験談です。妊娠中の運動については、体調や経過によって適切な内容が異なります。必ずかかりつけの医師や助産師に相談してください。

妊娠中の体と動きについては、こんな記事も書いています。

・妊娠中のガニ股は治すべき?無理に直さなくていい理由と、産後の答え合わせ
 → お腹が大きくなって歩き方が変わってきた方へ。無理に直さなかった私の、産後の答え合わせ
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妊娠中の記録は、週数別にこちらの「地図」から辿れます。
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