手づかみ食べが始まると、食事のたびに、あたりが大変なことになりますよね。米粒だらけの手、ベタベタのテーブル、減っていくウェットティッシュ——。
「汚れ対策」を検索すると、敷物やエプロンなどいろいろな方法が出てきます。でも、私は対策をやめました。
この記事は、手づかみ食べの汚れや後始末にうんざりしていた私が「とことん好きにやって」に至るまでの記録です。
あくまで我が家のやり方の話ですが、こんなママさんもいるんだなとい言う感じに、少しでも共感や参考にしてもらえれば嬉しいです。
そもそも、汚さないで食べるなんて無理
調べてみると、この時期の赤ちゃんがきれいに食べられないのには、ちゃんと理由があるようです。
・手や指先のコントロールがまだ発達の途中で、つかんで口に運ぶだけで精一杯
・咀嚼する力も未発達で、口に入れたものが押し出されたり、こぼれたりしやすい
・腰がすわりきっていないと体幹がブレて、うまく口まで運べない
・味や食感にも敏感で、口から出してしまうこともある
つまり、「汚さずに食べる」は、そもそもこの時期の赤ちゃんには無理な注文なんです。
うちの娘(もうすぐ生後10ヶ月。手づかみ食べは9ヶ月ごろからです)も、手づかみ食べが基本。白いご飯をつかんだ手のひらは米粒だらけ、指の間にもみっちり。テーブルにも、床にも、時々髪の毛にも。
正直、汚れるのは嫌でした。でもある日、一度好きにやらせてみたら、あたりが米粒だらけになって——そこで、ふっと吹っ切れたんです。
もういいや。汚さないで食べるなんて、無理なんだし。
そこからは「もうとことん好きにやって」くらいの気持ちになりました。汚れがそんなに気にならなくなったんです。
好きにやらせていい理由
手づかみ食べは、「自分で食べたい」という赤ちゃんの意思表示。見ていれば伝わってくるので、できるだけ尊重してあげたいと思っていました。しかも、ただの意思表示ではなく、大事な発達プロセスでもあるのだそうです(厚生労働省の資料でも、その大切さが紹介されているとか)。小児科の先生の対談記事を読んで、さらに納得しました。ざっくりですがまとめさせていただくと——
好きにやらせるメリット
・手づかみ食べは、目・手・口をいっしょに使う練習になると言われています
・食べ物の硬さや温度を、手で確かめながら学んでいるのだとか
・一口の量や、かみ切り方の力加減も、体で覚えていくそうです
・「自分で食べたい」という意欲も育つみたいです
・手づかみ食べをよくした子は偏食が少なく、いろいろな食材を食べられるようになる——という研究もあるそうです
・食べ物にたくさん触れることで、食べ物に親しみを持てるようになるのだとか
ちなみに「手づかみ食べの上達は、将来スプーンやフォークを上手に使うことにもつながる」のだそうです。……とはいえ、スプーンを使えない大人は見たことがないので(笑)、そこは「道具への移行がスムーズになるかも」くらいに受け取っています。
制限ばかりするデメリット
逆に、汚れるからと止めたり拭いたりしてばかりだと——
・食事のたびに中断されて、食べることが楽しくなくなってしまうかも
・「自分でやりたい」気持ちの芽を摘んでしまうかも
・そして何より、親が疲れます(これは実体験です笑)
などとなりました。
もちろん、どの子も必ずこうなる、という話ではないと思います。あくまで、そういう傾向があるみたい、ということで。そもそも、手づかみ食べをあまりしない赤ちゃんもいるようで、それはそれで、その子のペースなのだと思います。それでもこうして見ると、「汚れてもいい」と思える十分な材料になるのではないでしょうか。
さらに心が軽くなった、2つの話
先ほどの対談記事には、メリット・デメリット以外にも、「なるほど」と肩の力が抜ける話がありました。2つ紹介させてください。
親がニコニコしているだけで、意味があるみたい
親の表情や機嫌が赤ちゃんに伝わるもの。生後10ヶ月ごろから、赤ちゃんは親の顔を見て「これでいいのかな?」と判断するようになるそうです。だから、新しい食べ物を口にしたとき、親がニコニコしていれば「食べてよかったんだ」と学べるんですね。
新しい食べ物は、受け入れるまでに回数がいる
対談記事にはもうひとつ、赤ちゃんが新しい食べ物を受け入れるまでには、平均して8〜12回、場合によっては15回ほど繰り返しが必要——という研究の話もありました。
実際うちも、初めてのりんご(煮たもの)は「一口目は食べるのに、二口目から嫌がる」パターン。ヨーグルトも、ご機嫌なときは一口目だけ。ニコニコしていても、食べてくれないときは食べてくれません。それでも「そんなにかかるものなんだ」とわかってからは、おおらかな気持ちでいられるようになりました。二口目を嫌がられても、「はいはい、今日は2回目ね」です(笑)
もちろん、どこまで許すかはご家庭それぞれ。ただ、「汚れてもいいことにする」のは単なる諦めではなく、赤ちゃんの練習を邪魔しない選択でもある——そう思うと、米粒だらけの手も、少し頼もしく見えてきませんか。こんな時期も、いつまでも続くわけではないですから。
エプロン・敷物・服は、どうしてる?
さて、ここからは、うちの場合のリアルをシェアしたいと思います。まずは、汚れ対策の定番アイテムから。
エプロン——もらったけど、すぐ外される
まず結論から言うと、うちは今のところ使っていません。毎回服が汚れるので「あったらいいな」とは思っていました。ちょうど母が、知り合いから「ほとんど使わなかったから」とシリコンタイプのエプロンをもらっていて、それをうちに回してくれたんです。食べこぼしを受け止めるポケット付きの、ちゃんとしたやつ。

ところが、つけると嫌がって外してしまうんです。マジックテープ式なので、引っ張るとすぐ取れる。何度かチャレンジしましたが、毎回すぐ外されるので、つけなくなりました。
今はドロドロの離乳食ではないので、首まわりにベタっとつくわけでもなく、米粒多めで量もまだ少ないので、エプロンなしで回っています。ただ、食べる量が増えてボロボロ落とすことが増えてきたら、またどこかのタイミングで再チャレンジするつもりです。せっかくのポケット付きですし。
敷物——「次に百均に行ったら」くらいの温度感
何も敷いていません。レジャーシートのようなものがあれば便利だろうな、とは思うのですが、まだ買っていません。わざわざそのために買いに行くほどではなくて、次に百均に用事があったら、ついでに買ってみようかな、くらいの温度感です。
服——着替え前提
汚れたら着替えればいい、の割り切りです。一度、上半身だけ脱がせて食べさせたこともあるのですが、今の時期はエアコンで寒いだろうから、結局その1回きりでやめました。
うちの「対策しない」運用
対策をやめた、といっても、いくつかのゆるいルールはあります。
・手についたご飯粒は、拭くのも大変なので放置。遊んでいるうちに少しずつ取れて、いつの間にかサラサラの手に戻っています
・手を洗うのは、食事の最後に1回だけ。途中で拭いても、どうせまた汚れるので
・落としたごはんは、様子を見ながら拾って、私や夫が食べる。私たちも同時にごはんを食べていることが多いので、そこは自分のタイミングで
・ドロドロしたものや、味・色のついたものは、手づかみさせずスプーンで
ちなみに床は、カーペットなので拭きません。米粒は乾きますし。まぁ、衛生的には良くないんでしょうけど(笑)テーブル付きの椅子に座らせているので、食べこぼしはある程度テーブルで受け止まって、床に落ちるのは少なめです。手をばたつかせたときは、飛び散りますが。
「拭かなきゃ」「洗わなきゃ」と食事中ずっと戦うのをやめたら、私のストレスが激減しました。
手洗いは、抱っこしてキッチンの水道で
最後の1回の手洗いは、抱っこしてキッチンの水道で、片手ずつ。洗う前に、米粒はある程度取っておきます(粒をそのまま流したら、お米や農家さんに申し訳ないので)。
足までは洗いません。大きめの粒が取れたら放置です。お風呂場や洗面台まで毎回行くのは大変で、リビングにいるまま済ませたい——結果、キッチンの水道に落ち着きました。
このあたりは家の間取りしだいなので、あくまでうちの場合です。うちは2LDKのアパート。ちょっとの距離でも、部屋の移動は面倒なんですよね(汗)
放置できるのは「米粒だから」——卵や納豆はスプーンで
手や床の放置ができるのは、乾けばポロッと取れる米粒だからこそ。ドロドロ系・色つき系はスプーンの出番です。手づかみの合間のスプーンも、意外とパクッと食べてくれます(あくまで、うちの娘の場合ですが)。途中で自分がスプーンを握って持っていこうとするので、少しグッと力を入れて、なんとか口まで運ばせています(笑)
麩やゆで卵の白身、豆腐(加熱した、手で掴める硬さのもの)は例外で、味付けがなく手が汚れにくいので手づかみOKに。ただ、握ったまま口に突っ込んで、口の中で手を開けない——まだコツをつかんでいる最中なので、スプーンで補助もしています。
ちなみに、お粥より「粒」のほうが後始末はラクでした
手づかみ食べの汚れで一番手強かったのは、実はドロドロのお粥でした。ベタつきが強くて、拭く場所も増える。
市販の離乳食のドロドロ系も、なかなかの強敵でした。野菜の緑色が入っていたりして、服につくと見栄えが汚いんです……。しかも調味料が入っているからか、すぐに洗濯せず次の洗濯までそのままにしておくと、普通に洗濯しても、乾いたあとに少し濡れると雑菌臭がすることもありました。気持ち悪いですよね(苦笑)
白米の粒になってからは——もちろん粒でも大変ですが——ドロドロ期よりずっとマシです。卒業できて、正直ほっとしています。
うちが手づかみ食べにたどり着くまでの経緯は、離乳食が教科書通りに進まなかった話に詳しく書いています。
まとめ|汚れと戦わない、という選択肢
手づかみ食べの汚れは、対策で完全に防ぐより、「汚れるものだ」と受け入れてしまうのがラクなのかもしれません。
しかも、好きにやらせることは、赤ちゃんの練習を邪魔しない選択でもある。
食べてくれない日があっても、「受け入れるまでに15回」と思えばおおらかでいられる。
エプロンも敷物も、なくても意外と回る。
米粒なら、乾けばポロッと取れる——この記事で書いたことは、結局ぜんぶ「そんなに頑張らなくても大丈夫だった」という話です。
子どもは大事。でも、力を抜けるところは抜いていい。手や床の米粒は、あとで拾えばいいんです。今日も娘は、米粒だらけの手で元気にもぐもぐしています。それを、私もいっしょにごはんを食べながら、ニコニコ見守っています。
※この記事は、私個人の体験と調べた内容をまとめたものです。離乳食の進め方やお子さんの発達について心配なことがある場合は、必ずかかりつけの小児科医や保健師に相談してください。
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