田舎に戻ったことで感じた「心の余裕」や「人とのつながりの」重要性
都会での生活は効率を重視するあまり、心の余裕を持つことが難しい場合が多いです。
私も東京に住んでいた頃は、そうした生活の中で感情を抑え込み、効率ばかり重視していました。
人との深い関わり方がわからず、その大切さにも気が付かず、なんならそうしていたつもりでも、今思えば全てが表面的でした。
まるで自分は社会の歯車のよう。機械の一部のような感覚で毎日をこなしていました。
気づけば時間だけが過ぎていた・・・
この時で私は人生4度目でしたが、そんな私がまた変わり始めたのは、田舎に戻った時でした。
驚いたのは二つ。
1つ目は、田舎は都心とは別世界すぎたこと。
時間の流れ方が全く違うのです。人も動物も風景も、何もかもがゆっくりしている。
空にはトンビ、川にはカモが、田んぼにはサギがいる。
季節の変化も日々の会話も全てがゆっくり沁み込んでくるーー
効率やスピードばかりを追いかけていた頃には、気づけなかった感覚でした。
2つ目は、人の温かさ。
田舎の人々の会話は温かさで溢れていました。それは都会にいた頃は感じなかった感覚。
もちろん都会の人が温かくないということではないのですが、何かが違うんです。
価値観というか、大切にしていることというか、優先していることというか・・・。
ちょっとした挨拶、道での立ち話、困った時にさっと手を差し伸べてくれることーー
たぶん、いい意味で、田舎は「ムダ」が多いんだと思います。
ムダだと思っていた事ごとに、その時の私はじんわりと心が動かされました。
自分がどれだけ「一人で頑張ること」に慣れてしまっていたのかーー
そして彼ら彼女らのやり取りを見ていると、私は自然と、「感謝」を知ることができるようになっていきました。
(この辺りから、私は年配の方との会話が苦手ではなくなってきました。)
弟との関係
私には、4つと9つ離れた弟たちがいます。
ここでは4つ離れた弟の話をしたいと思います。
弟も高校卒業と同時に、県外へ出ました。
県外の大学を卒業後、東京で就職してから、弟は今でも東京に住んでいます。
私にはこの弟に対してモヤモヤすることがあります。
弟は、根は優しく、人としての”素地”はちゃんとしています。
しかし昔から、感情の表現とか受け止め方に捻くれる癖があるのです。
私が思うに、たぶん弟は、まだプライドと恥ずかしさがごちゃごちゃになったまま。
それと、人はある一定の経験をすれば、「我が身に起こることは全て自分が招いたもの」とわかる時が来ると思うのですが、弟の場合はまだその段階ではない、と思うことがあったんです。
もう数年以上前のことになります。
弟が久しぶりにこちらに帰省し、実家でみんなで集まっていた時です。
たまたま私と弟がリビングで二人きりになり、その時私は弟と話していた話の流れで、よかれと思って流した動画がありました。
弟は最後まで聞いてくれていたのですが、実はイライラしながら聞いていたということを、ことが終わってから怒り口調で私に言いました。
悲しかったです。
それなら初めから「もうそれ知ってる」と言ってくれたらよかったのにーー
このことによって弟の、変わっていない”未熟な癖”を再確認しました。
小学生の頃、弟は姉である私が原因でいじめにあっていたようで、きっとその頃の恨みが私に対してまだあるのでしょう。
気の毒だったと思いますし、よく耐えて頑張ったと思います。
しかしそうして人のせいにしている以上、弟は過去の呪縛から抜け出せません。
この時の帰省中の出来事もそうです。人のせいにしているから、そうなるんです。
もっと自分から切り開けるようになって欲しいと私は感じました。
もしかしたら外ではできているのかもしれませんが。
身内となると甘えが出やすいですしね。
しかし、ちゃんと理解できていたら身内にもちゃんとできると思います。
自分の成長
都会の空気は「早く」「正確に」「無駄なく」という無言のプレッシャーがあります。
そのため気をつけていないと、田舎のようにゆっくり対話して育まれる”人との関係性”がおざなりになりがち。
私は都会生活を経て田舎に戻ってきた結果、
感謝や人間関係の大切さを学ぶことができました。
そして、時間はかかりましたが、他人との関わり方もよい方に変化できました。
弟への気持ちとこれから
弟は、せっかく優しさや誠実さがあるのに、それを活かしきれていないことが残念でなりません。
弟が今いるのは、過去の私のフェーズ。
そんな弟が人への思いやりに気づけるのは、田舎のようなゆっくりした時間が流れる場所や、人生の節目を迎えるときになるのかもしれません。
弟にはまだ、時間がかかりそうです。
しかし、一つ救いなのが、弟には奥さんがいることです。
彼女には一度お会いしたことがあるのですが、礼儀正しく人に感謝を伝えられる、感じの良いお方でした。
弟の癖を間近で感じながらも一緒にいてくれているということは、きっと彼女も、弟の本来の姿を見てくれているのかもしれません。
弟が彼女との時間を過ごしていく過程で、少しずつ過去から解放され、きちんと感謝のできる人間に成熟していってほしいです。
そんな中で私が弟にできることは、何もしないこと。
彼を遠くで見守っていようと思います。
まとめ
私は都会も田舎もどちらも経験できたからこそ、学んだことがたくさんありました。
この記事を通して、変化を受け入れ成長することで、心の余裕を持つ大切さを伝えたかった次第です。