「はちみつって書いてある……!」——赤ちゃんに食べさせたあとで原材料表示に気づいて、血の気が引いて、今このページにたどり着いた方へ。
実は我が家も先日、生後11ヶ月になりたての娘に、はちみつ入りのお菓子をひと口食べさせてしまいました。この記事では、調べてわかったことと、我が家に起きたことのすべて、そして誤食から4週間たった今の様子を、正直に書きます。今不安な方の力に、少しでもなれたら幸いです。
まず知ってほしい。「食べた=発症」とは限らない
あの日、調べてわかったことを、まず最初に置いておきます(私自身が安心につながった材料は、後半で詳しく書きますね)。
・必ず発症するわけではない——実際に発症するケースは、ごくまれとされています
・吐かせるのはNG——指を入れて吐かせたり、水を大量に飲ませたりするのは、誤嚥や窒息のリスクがあるそう
・やることは「約1ヶ月の見守り」——潜伏期間は3日〜30日程度とされるため、誤食した日をメモして様子を見るのが目安
・気をつけたいサイン——便秘が何日も続く/哺乳力が落ちる/泣き声が弱くなる/表情が乏しい/全身がだらんとして力が入らない
・ぐったり・呼吸が苦しそうなら、すぐ受診——受診するか迷ったときは、子ども医療電話相談「#8000」という窓口もあります
はちみつとボツリヌス菌について、調べてわかったこと
はちみつがNGな理由が「ボツリヌス菌」だということは、ご存じの方も多いと思います。私も、それ自体は知っていました。ただ、「なぜ1歳未満だけ?」「加熱してあってもダメ?」までは曖昧だったので——ここからは、私が調べてわかったことの整理です。
なぜ、1歳未満はハチミツがダメなの?
ボツリヌス菌は「芽胞(がほう)」という強い殻のような状態で存在していて、通常の加熱調理では死にません(死滅にはかなりの高温が必要とされます)。大人が食べても、腸内細菌がしっかりしているので問題にならないのですが、1歳未満の赤ちゃんは腸内環境が未熟なため、腸の中で菌が増えて毒素を作ってしまうことがある——これが「乳児ボツリヌス症」とのこと。
だから「加熱してあるお菓子なら大丈夫」とは言い切れず、はちみつ入りの食品全般が「1歳未満はNG」とされているようです。
一方で、私が少し救われたのは、すべてのはちみつにボツリヌス菌がいるわけではないということ。含まれているのは、ごく一部らしい。「1歳未満はNG」は、その”まれ”を確実に避けるためのルールなんですね。
もし発症したら、どうなるの?
「危険」とはよく言われるけれど、じゃあ実際に発症したら、赤ちゃんはどうなってしまうの?——結局のところ、ここが一番気になりますよね。
調べてわかった結論から言うと——放っておくと、命に関わることがある病気です。進行すると全身の筋肉に力が入らなくなり、最悪の場合、呼吸の筋肉まで麻痺してしまうためです。
ただし——きちんと治療を受ければ、後遺症なく回復することがほとんどともされています。発症すると入院での治療(呼吸の管理や点滴などの対症療法)が必要で、回復には1〜3ヶ月ほどかかることが多いそうですが、命を落とすケースは数%程度。「発症=取り返しがつかない」ではないと知って、私は少し安心しました。
つまり、分かれ道は「早く気づいて、治療につなげられるか」。先ほどのサイン(便秘が続く・哺乳力が落ちる…)に当てはまったら、ためらわず受診です。
我が家の場合:娘は何をどれくらい食べた?
ここからは、我が家に起きたことです。
その日、私は実家への差し入れに、ニチレイの冷凍大判焼き(正式な商品名は「今川焼 クリームチーズ」)を持っていきました。みんなでおやつに食べていたら、母がひとこと。「これ、この子も食べられるんじゃない?」
そう言う母の手には、すでにちぎった外側の皮が、ひとかけら用意されていました。あ、いいね——ふわふわだし柔らかいし、甘さは気になるけど、少しだけなら。私はそのまま受け取って、娘の口元へ。ぱくっと食べてくれました。
その様子を見ていた父が、娘を見つめながらサラッと言ったんです。「いいね。はちみつも入ってないだろうしなぁ」
はちみつ——しまった。
慌ててパッケージの原材料名を見に行くと、そこには「はちみつ」の文字。普段は「はちみつはまだダメ」「これは食べさせて大丈夫?」と気にかけているのに、なぜ今回にかぎって一つも疑わなかったのか。もう飲み込んでいるし、吐き出させるような量でもない。とにかく私は、即座にスマホで調べ始めました。

両親の呑気な様子にイライラ
両親は、慌てる私とは対照的にのんきなもので、母は「こういうのって、知らずに与えちゃってる人も多いと思うよ」「もう11ヶ月なんだし大丈夫じゃないの?」。父は「やっちまったなぁ」という感じで笑っていました。
信じられませんでした。父の笑う様子も、母の「ごめん」がないのも。
しばらくそんな感じが続いていたので耐えかねて、「笑い事じゃない」と言ったら、笑わなくなりました。母も、よくないことをしてしまったと思ったのか、ごめんねぇ私が余計なことを思いついたから、と言っていました。
たしかに、1歳ぴったりを境に急にどうこうなるわけではないのかもしれません。母の「もう11ヶ月なんだし」も、わからなくはない。でも、私が苛立ったのはそこじゃないんです。「1歳まではダメ」とされていることを、現に破ってしまった——それなのに、そのことの重みを誰も感じていないように見えたこと。
しかも、調べながら「1ヶ月は見守りが必要みたい」と伝えたら、返ってきたのは「じゃあ見守って」。……見守るのは、私なんだけどな。
なんでそんなにのんきでいられるの、と正直イライラが止まりませんでしたが、ぶつけたところで意味はないし、そもそも最終確認しなかったのは私。誰のせいにもできない。
そんな葛藤の中、納得のいく答えが出るまで私は必死に調べ続けていました。
必死に調べた結果、「大丈夫そう」と思えた材料
自分が納得するまで調べ続けて、私はこんな材料で落ち着きを取り戻しました。
・菌がいるのは、ごく一部のはちみつだけ——先ほど書いた通り、すべてに入っているわけではない
・はちみつそのものではなく、加工品——生地に練り込まれた、そのまた一部
・食べたのは、赤ちゃんのひと口分——はちみつは微量中の微量
・同じ経験の先輩が、知恵袋にたくさんいた——中には「気に入ってよく与えていた食パンに、はちみつが入っていた」という方も。うちよりずっと量が多いはずのそのお子さんも、投稿の時点で無事でした
母の「知らずに与えちゃってる人も多い」は、悔しいけれど本当で、世の中には気づかないまま通り過ぎているケースがたくさんあるようです。だからといって油断していいわけではないけれど、「食べてしまった=必ず大変なことになる」ではないと分かって、少しずつ冷静になれました。
それに——父があの一言を口にしてくれたおかげで、私は気づくことができたんですよね。もし言われていなかったら、知らないまま終わっていたはず。それはそれで何も起きずに済んでいたのかもしれませんが…。知った上でどうというのはまた違ってきますよね。あの呑気なひとことは、結果的にファインプレーでした。
※ここに書いたのは、あくまで「私が安心を取り戻すために整理した材料」です。リスクがゼロという意味ではありません。
誤食から4週間。娘の様子
誤食から4週間ほどたちましたが、娘は変わらず元気です。便秘もなく、食欲もあり、毎日ご機嫌に過ごしています。なんなら親の私が、はちみつのことを忘れかけているくらいです。目安は1ヶ月とされていますが、ごく微量だったこともあり、我が家はすっかり日常に戻っています。
再発防止のためにできること
今回の学びは、シンプルにこれだけです。誰かにもらったものでも、家族が「大丈夫」と言ったものでも、あげる前に自分の目で原材料名を確認する。
はちみつは、パン・お菓子・飲み物など、思った以上にいろいろな食品に入っています。「ふわふわで柔らかいから赤ちゃん向き」に見えるものほど、要注意でした。
ちなみに、あとから落ち着いて見たら——パッケージの表側にも、ちゃんと書いてありました笑。ここまでしっかり表示してくれていたのに気づかなかったのだから、完全に私の見落としです。

まとめ:むやみに怖がらず、「1ヶ月の見守り」を
私が調べて受け取ったことの、まとめです。
・はちみつを口にしても、必ず発症するわけではないそう
・吐かせたり、水を大量に飲ませたりはNG。やることは約1ヶ月の見守り
・便秘が続く・哺乳力低下・泣き声が弱い・ぐったり・呼吸が苦しそう——異変があればすぐ受診(迷ったら#8000)
・すべてのはちみつに菌がいるわけではなく、発症はまれ。ただし「1歳未満NG」のルールは守る価値がある
・そして、あげる前の原材料名チェックを習慣に
同じ経験をして、いま不安のまっただ中にいる方へ。我が家のケースが、少しでも落ち着きを取り戻す材料になれば嬉しいです。
※この記事は、私個人の体験と調べた内容をまとめたものです。お子さんの様子に少しでも心配なことがある場合は、必ずかかりつけの小児科医や子ども医療電話相談(#8000)に相談してください。
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