どんなに上手な整形でも、
なぜか”浮いて”見える。
最近、SNSやテレビなどで「整形かな?」と感じる顔を見かけることが増えてきました。
人の顔は千差万別なのに、
なぜか整形顔って、わかりますよね。
これって不思議。
たとえば鼻。
高くてスッと通った鼻筋や、キレイなカーブの鼻筋──
単体で見れば美しい。
けれど、なぜか顔全体を見たときに「あれ?」と違和感が走る。
世の中には本当にいろんな鼻の形があるのに、
整形された鼻だけが不思議と“不自然”に映るのはなぜか。
それは、顔というのはパーツの寄せ集めではなく、
「全体の調和」でできているからだと思います。
生まれつきの顔は、その人の骨格や肌質、目元、口元、
すべてが絶妙なバランスで成り立っているものです。
(美形とか云々はさておき)
そこに“理想的なパーツ”だけをポンと置いても、その人本来の空気感と溶け合わないのです。
だから、人は無意識に「あ、これは本物じゃない」と感じてしまいます。
私たちの脳が持つ、
「顔を見分ける超能力」
人の脳には、顔を見分けたり違和感を察知したりする特別な能力があるようです。
これは「顔認識能力(フェイス・パーセプション)」と呼ばれ、ほんのわずかな違いを瞬時に察知できる力。
たとえば、目と目の距離やかなの角度、左右のバランスなどです。
私たちは自覚していないだけで、
ものすごく細かい「顔のゆらぎ」を敏感に感じ取っているのです。
美しさとは「ゆらぎ」と「個性」
の中にある
さらに面白いのは、完璧な顔=美しい、とは限らないということ。
人は、少し不揃いだったり個性的だったりする顔のほうに親しみを感じたり、安心したりします。
自然な顔には、その人の人生や感情が滲み出ていることが多く、そこに魅力を感じるのかもしれません。
整形は「否定」ではなく「選択」
もちろん、整形そのものを否定するつもりはありません。
自分に自信を持つため、理想の美しさを追求するために選ぶのはとても勇気のいることです。
そして、その選択もまた「その人らしさ」の一部だと思います。
さいごに
「なぜ人は不自然さを感じるのか?」という問いを通して、
私たちが無意識に持っている美しさの感覚や、人間の脳の繊細さについて考えるのも面白いものですね。